渋谷・原宿周辺ランチ・ディナー

お一人様専用Bar「おおしか(渋谷・道玄坂)」へ行って、七夕の華金を妙にエンジョイしてきた。

ーーー織姫と彦星のラブストーリーなんて糞食らえ

おっと、私怨たっぷりの書き出しで失礼いたします。
さてみなさん、先週の金曜日は七夕でしたね。
今年は七夕かつ華金というなんともふざけたスケジューリングでございました。去年のクリスマスかつ土日に通じるものがあると思います。深夜、帰りの駅のホームで、浴衣姿でいちゃつく男女を見つけ、なんとも言えないどす黒い感情に支配されておりました。きのうはおたのしみでしたね


そんな嫉妬にまみれた僕にとっては、働き始めて初めての華金。せっかくならパーっと派手に飲みに行こうかしら、なんて普通は考えそうなもんですが、そこは僕。あまりはっちゃけるようなキャラでも無し。お酒は飲みたいけど、しっぽりゆったり飲もうかな、なんてことを考えておりました。でもいざ飲むとなるとそういう知識に乏しい僕。だって一人飲み、とかオサレやん?

あああ、どうしよう、このまま帰宅するのも勿体無いし、、、。
そう思いながら適当にググっていると、こんな記事を発見。

www.enjoytokyo.jp

、、、ほう。
お一人様専用、とな。
さすがに、いきなりBarへ突撃するのはためらわれる僕。
知り合いの男女同士がきゃっきゃうふふしてる空間なんて窒息死してしまいそうだ。
でもここなら、そもそも一人が好きな人が集まりそうだし、なんだか良さげ、、、。
しっぽり飲めそうでござる。

渋谷なら近いし、行ってみるか。

ーーー「一人でしっぽり飲める」
この僕の予想はいい意味で裏切られることになる。

お一人様限定Bar「おおしか」へ


こちらが表の看板。むしろ餃子屋を目印にした方が時早いかも。道玄坂の交差点から少し脇道に入ったところにあるため若干迷うかもしれませぬ。

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雑居ビルに入った隠れ家的Barの雰囲気にドキドキしながら、お店のある4階へ。スキンヘッドの怖いお兄さん出てこないかな

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こちらが入り口。左上にしっかりと「only one person」の文字。七夕のカップルを粉砕してくれるフレーズです。おめえらは隅田川でも行ってればいいんだ!ふん!

扉を開けると「いらっしゃいませー」という男性の声。こちらのマスターでしょう。見た目「・・・エグザイル?」とふと思ってしまう僕。店内はカウンター6席、横のスペースに7人まで座れるらしいソファーがでんと構えます。一人でソファーもどうかなと思い、奥のカウンターへ。

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雰囲気はまさに「イケてるBar」
もし一人専用でなければ、そこら中でナンパが横行しそうな雰囲気。
きききき緊張なんかしてないぞ!
結構小さな店内であり、この時点でマスターと二人きり。
この中でシャッター音が響くのもあれかなと思い、ひとまず質問する僕。

あ、すみません、写真大丈夫ですか?

……何に使うの?

(ちょ、怖い)個人でブログをやってまして、それの記事にしたいんですよねー

ほう……なんていうブログ?

ーーー匿名ブロガーへの試練。

基本自分から「ぶらりぼっち日和というブログやってます!」なんていうことはない僕。ブロガー同士なら別ですが。最近「ミステリアスというか、そういう雰囲気、素敵やん?」な考えを持ち始めたため、明かすことにはややためらいがあります。

いやあ、あんま言わないんですよねえとお茶を濁そうにも、「ええやんええやん教えてえや」「変なこと書かれるの嫌だからさ」とぐいぐい来るマスター。

(・・・この男は手強いぞ)

と、僕の野生の勘が言っています。結局マスターの勢いに折れ、ブログ名を晒す僕。
すると意外にも食いつくマスター。

ちょっと見ようーっと

(見んのかよ!!)

(検索中)・・・へえ、会社辞めたの?

(マジで読んでやがる・・・!)そうなんですよー。先月やめました。ほんとは半年くらいニートしたかったんですが、金がなさすぎて止むを得ず働いてますw

あー、そうなんだーw
俺もニートしてたことあったよ!

あ、そうなんですねー羨ましいw

と、なぜか会社辞めたとこからポンポン会話開始。エグザイル的な見た目に反し、意外とおしゃべりできます。とりあえず、マジで検索してた

 

はてさて、Barに来たので当然お酒は必須。
何があるかなーっとメニューを眺めますが、

わっかんねえ

もっとこう、カシオレ(○○円)みたいな表記かと思いきや、

、、、ルジェ系?

ラム系?羊かな

、、、ん?これは呪文かな?

、、、頼み方で値段が変わる?なにそれこわい。

という横文字表記やよくわからないシステムのオンパレード。Barってこんなに複雑なんですね。とりあえず馴染みのあるキャラメルのお酒を注文。

ルジェ系のキャラメル?ってあります、、、?

それをベースに作るんだよ

わっかんねえ

Barわっかんねえ

注文の仕方で唸っていると、新たなお客さんが登場。OLらしき女性です。入って早々マスターとラフに話していたためおそらく常連さんかしら。その方も席に着くと注文。

マシュマロのフルーティーで!

・・・なるほどこういう感じか。何ちゃら系は言わなくていいのね。
お酒の種類を選び、どんな風に飲みたいのかーーーこれを告げるらしい。
ということで再チャレンジ。

トロカルヨーグルトのフルーティー、、、?お願いします

はいよー

よし、通じた。
こうして出て来たお酒がこちら。

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おお、綺麗。ヨーグルトというので勝手に白っぽいとろりとした液体を想像していた僕。こういうお酒なんですね。グラスを近づけると、ほんのりヨーグルトの風味が漂います。

では一口、ゴクリ。

おお、味は柑橘系。おそらくオレンジでしょうか?非常に爽やかな酸味です。オレンジなのでそこまで酸っぱすぎず、口当たりも良い。口の中で、果実の粒がプチプチと主張します。Barってもっと強いお酒のイメージがありましたが、注文次第でこんなソフトなお酒もいただけるんですねえ。

と、ここでマスターを見ると、常連さんらしき女性と話し込んでる。
話題は恋愛について。うわあ、苦手分野だ。
同窓会で好きだった子にもう一回告白したい等、甘酸っぱい青春トークをしているお二人。うへえ、と思っていると僕にも降ってくる恋愛の話題。

そういう経験、なんかある?

(僕に恋愛系をフルと何も出てこないぞほんとに)いやあ、恋愛経験はろくにないですねえ。彼女いたことないので

あ、そうなの?

去年何回か振られたことくらいしかないですw

あら、でも告白できるだけ立派じゃん。俺なんか昔告白できなかったからねえ

すごい意外ですね、もっとイケイケなのかなと

いやあ全然だよ、今は違うけどw

そんな感じしますw

ちなみに一番印象に残ったやり取りはこちら。

僕人は好きなんですけど、人付き合いが苦手で、、、

それはモテポイントではないよね(即答)

どうもすみませんでした。

恋愛トークも佳境なところで二杯目を注文。
少し慣れた僕はおぼつかないながらも、チャールストンフォーリーズのミルキーを注文。するとマスターいわく「柑橘系なのでミルキーよりもさっぱりの方が合うよ」とのこと。

なるほど、ではそれで。

出て来たのはこちら。

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こちらは爽やかな緑色。一口飲むと先ほどよりも強い柑橘系です。メニュー表を見るとパッションフルーツを使っている模様。

 

うーんすっぱ、でもうま、と思っているところへまたお客さんが。
ここら辺から徐々に店内が埋まっていきます。
現れたのは男性。スポーツマンタイプな方です。

ビールください!

うち瓶しかないけどいい?

ああそれで!

横目でマスターとの会話を聞いて見ると、どうやら翌日にサーフィンをやる模様。ほんほん、マジでスポーツマンやん。僕が海で脱いだらまず下半身がうわ何をするやめ(ry

マスターと会話しているのを見て「いいなー僕も話しかけようかなーどうしようかなーでも邪魔しちゃ悪いかなー」なんて思っていると、今度はメガネの女性が来店。また話しかけようかなとうんうん唸っていると、先にお二人がおしゃべり開始。

私こないだ来て、そこで会った方の喫茶店が行きつけなんですよー!

へー!すごいですねえ!

なんともコミュ力マックスな回答。行きつけの喫茶店とか破壊力抜群のイケてるワーディングである。そしてもはやきかっけを覚えてないんですが、気づいたらこの男女ともおしゃべりし始める僕。確か仕事関係の話題から入った気がする

今なんのお仕事されてるんですか?

今はシステム系で働いてますよー

おー!SEってやつですね。HPとか色々種類あると思うんですが、そっち系ですか?

そうですね!会社のサイトを作ったりしてます!

おー!でもSEって大変そうなイメージが、、、

確かに下請けとかだと残業がやばいですね汗
前の職場がそんな感じでしたが、転職してからはそうではなくなったので楽しいですよ!

いいなあ、仕事が楽しいって言えるの(切実)
そちらの男性さんは今はどんなお仕事を?

今は事務系で働いてます!

え、すごい営業っぽいのに意外です!
(僕の頭は「スポーツマンタイプ=営業」という単純な図式が出来上がってる)

もともと営業だったんですけど、配置転換で事務になったんですよー。
そちらは今なにされてるんですか?

僕は営業やってます!前職を先月やめて転職したんですよー。ほんとはもっとニートしたかったんですが、お金がなくてとりあえず働かなくてはと・・・。まあ派遣ですどねw

ハイライト的にこんな感じで終始話していました。
どこそこにお互いの会社の商品があるのがわかると「いつもお世話になってまーす!」なんて言ったり、「うちの営業結構やばくて、、、」みたいなgkbrトークもしたり。

印象的だったのは、本当にお二人が仕事を楽しまれているなあということ。
僕は終始「オラア働きたくなくてムカムカすっぞ!」状態の中、

事務楽しいですよー!

自分の作ったものが動いてるのを見ると「よっしゃ!」ってなりますw

な会話をしてくださったのがなんとも羨ましい・・・。ぼくもおしごとたのしみたい!
弊社は福利厚生的にはかなりホワイトですが、商材にあまり興味が(ry

ここら辺で小腹がすいて来たので、今度はフードを注文することに。バーのメニューだと、小皿のナッツとかおつまみ系しかねえかなーと思っていた僕。ですが意外にもパスタやご飯ものを発見。ほうほう、これはいいぞ。

そして注文したのがこちら、とろろと塩昆布の和風クリームパスタ。

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ほう、あまりBarのメニューという感じがしない。Barのフードといえば、ちょっと小洒落たトマトのペンネみたいなやつとか、ピクルスのどうたらこうたらとか、チーズの盛り合わせとか、そんなイメージ。和風とは新しい。

早速一口パクリ。

ーーー第一印象、スープが非常に不思議なお味。
最初に感じたのは「ほんのり甘いなあ」。
舌触りはクリーミーで、コーンポタージュのように食後のデザート的にもいただけるお味という印象。この食感なら確かにパスタっぽいーーー

と思ったら、今度はだし(?)のしょっぱさが絶妙に混ざり合ってくる。
「おお、これは?」とじっくり味わうと、甘みと出汁のしょっぱさがなんともいえない比率で舌の上を転がって来ます。クリーミーで、洋食っぽさを醸し出したと思ったら、和風な出汁のお味が顔を出してくる。これはとても不思議な感覚でござる。

お次に、塩昆布のふんわりした香りが広がります。
しょっぱさは超控えめ。噛んでる途中に「お?」とアクセントで味わえる程度。
まるでおしとやかな美少女です

出汁を味わうと和風なパスタなのですが、気づくと洋風でクリーミーな味わいのスープも顔を出してくる、今まで食べたことのないパスタ。でもめちゃ旨。マスターいわく「俺が編み出した特製スープだよ!」とのこと。これは確かにどの店でも食べたことないなあ。

美味しくモグモグしていると今度はお若い女性が来店。見た目はスクールカースト上位層にいそうなタイプです。つまり美女。例のごとく僕から積極的に話せないので、スポーツマンの男性が話しかけてから、適当なタイミングで乗っかります。

みなさんおいくつなんですか?

私は平成元年生まれですw

あ、一緒ですねw

おいくつですか?

……逆にいくつに見えます?

多分年下っぽい感じはするんだよねなあ。20……2とかですか?

四十~……

(それはやりすぎだマスター)今25の代です!

38!

今年齢言ったじゃないですか!w

ここで先ほどの美女登場。

あ、私と同い年ですねー!

おーそうなんですねー!

その方が北海道出身らしく、しばらくすると北海道のうまいものトークに。

北海道にトリトンっていう回転すしあるの知ってます?

いやー初めて聞きました!

ここ北海道にしかないんですけど超美味しいんですよ!

へー!(ちょっとググる僕)
・・・あ、池袋にありますねw

え”?それ本物ですか?(食い気味)

っぽいですね!ほら、回転寿司トリトン池袋東武店ってあります!

それはもうちょっと北海道のと比べて美味しいかどうか確かめないと・・・!

どうやらトリトンは北海道の誇りらしい。

ここいらでドリンクがつきたので新たに注文。
お任せでウォーターメロンのお酒をいただきました。

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予想以上に、スイカです。めちゃくちゃさっぱり。海辺でスイカをいただいてるかのごとく、新鮮な感じを楽しみます。

ここからも会話は続き、

「うちはお盆12連休だよー」 

「ええ、そんなにあるんですかいいなあ・・・」

そんなサラリーマントークから、

「北海道はのだだっ広い道をバイクで行くのが気持ちいいんですよー!」

「えーいいなあーー!w僕も一人旅したいんですよー!」

な旅の話まで、いろいろな話まで広がりました。

気づいたら知らない人との飲みに

さて多くの方は気づいたかと思いますが、結果一人飲みではございませんでした。この点は冒頭の通り、いい意味で裏切られます。もともと七夕の華金にしっぽり一人飲みをしようかなと思い、お一人さま専用Barにお邪魔した僕。カラーんと氷を鳴らしながら、少し影のある感じでしっぽり飲む自分に酔うーーーそんなことを想像しておりました。

いざ入店してみると、同じような気持ちであろうお一人様たちの社交場であったおおしか。店内にいた方のほとんどが初対面であったと思いますが、なんのきっかけか、自然とみなさん話し始めておりました。

普通のBarですと、緊張しないようにカップル同士や友人同士で行く人も一定数いるのではないでしょうか。それだとやはり元のメンバーで固まってしまいがち。日本人のサガ

ですがここはお一人様専用Bar。
選択肢は、一人で飲むor他のお客さんと飲む、のどちらか。
10名ちょっとが入ると満席になり、物理的な距離感が狭まる中で自然と隣の会話が聞こえてしまう、ないしは隣の様子が気になってしまう店内。そもそもグイグイ話しかけてくるマスター。
会話をすることにおいては比較的ハードルが低い環境ではあるかな、と思います。

それに、Barに来るお客さんって「少し日常から離れてみたい」という共通認識があるように思うんですよね。仕事で疲れていたり、普段は言えない愚痴をマスターに言ってみたり、今まで会ったことのない人に出会ってみたかったり。そんな、ある種の共通項を持った人々ならば自然と会話が生まれるのも頷ける。もともと一人で飲む予定だった今回の僕みたいな人も、きっと無意識のうちには、

(ちょっと普段とは違う経験もしてみたいなあ。でも普通のBarはハードル高いしなあ。でも周りも一人で飲んでるならまあ行きやすいかな・・・)

こんなことをほんの少し、考えてしまっているはず。そんな無意識を掘り起こしてくれる環境で、自然と会話に入っていけるのではないでしょうか。

思いがけずしっぽり飲みではなくなった七夕の華金。ですが社会人は会社と家の往復だ、なんて言いますし、「今日は一人でゆっくり飲もうかな・・・」ってな気分の時に思いがけず、違和感なく初対面の人と話せる環境で、普段とは違う人と関われるのも乙なもの。

そのきっかけとしての barおおしか、ぜひ一度訪れてみては?

店舗情報

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ちなみに、今回の合計金額は5500円でした。パスタが1300円で、ドリンクがそれぞれ1500円前後という感じですね。

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